BLOG

2019/9/9

呼吸法で自律神経を整える

自律神経は呼吸と関係が深くあります。

交感神経が優位で緊張が続いたり、気が休まらない、疲れが抜けない、胃腸の調子が悪い、呼吸が苦しいなどは自律神経の乱れが関係していることが多く、ぜひ呼吸法を行ってみてください。

 

呼吸法にもいろんなものがありますが、私がお勧めする呼吸法をいくつかご紹介します。

 

一つ目は腹式呼吸(丹田呼吸)です。

これはまず、息を口から吐ききることから始めます。よくあるパターンとして息を最初に吐ききらずに行うことで呼吸が浅いまま続けてしまうことがあります。

 

まず息を吐ききることで、次に吸う息がたくさん吸えるのです。まず第一に、呼吸法の目的をたくさん吸ってたくさん吐くというものにしてみてください。とにかく呼吸のつまりを取って、呼吸しやすい体にすることが大切です。

 

この時、吐くときはお腹を下腹まで引っ込めるようにします。吸うときはお腹を下腹まで膨らませます。

 

これによって横隔膜が動きやすくなります。横隔膜は呼吸と関係が深く、自律神経にも関係があります。胃や腎臓、肝臓とも関係があり、横隔膜の動きを良くすると内臓の働きが良くなり、精神的も楽になり、疲れも取れやすくなります。

 

横隔膜の動きを良くするためにはお腹を膨らせたり、引っ込めたりする呼吸を意識的に行うことが有効です。吸うときは必ず鼻から吸って下さい。口呼吸は自律神経の乱れを改善することができません。吐くときは口からでも構いません。私の場合、口から吐くのと鼻から吐くのを織り交ぜます。口から吐くメリットはとにかく吐ききる、強い呼吸ができる点です。口から吐く強い呼吸で吐ききる呼吸法を最初に行ってから鼻呼吸に変えていきます。鼻呼吸は自律神経を安定させ、精神的にも安定させていく効果があります。

 

この呼吸法は座って(あぐらでも、正座でも、椅子座りでも)行っても、立って行っても、歩きながら行っても構いません。歩きながら行うのは少し難しいかもしれません。

 

ヨガのポーズやストレッチ、静かな動きを行いながら行っても構いません。体を動かしながら行うことで、呼吸が深くなったり、全身に酸素が行き渡るようにもなります。また捻ったポーズを行いながら呼吸法をすると、内臓の解毒が促され、例えば腎臓の働きが改善します。

 

静止して行うのと、動きながら行うのはどちらもそれぞれ意味があり、できれば両方行った方が効果が高まります。動きもゆるんだ体を促すような静かなポーズを行ったり、ヨガのように捻り、伸ばし、回旋などを意識しながら行うなど、様々な工夫が効果を高めます。

 

当院ではヨガだけでなく、気持ちのいい連続ポーズをしながら呼吸を深く行い、全身に酸素を行き渡らせる呼吸法のレッスンを行っており、とても好評を得ています。体と心が繋がるような、気持ちのいい時間を一緒に過ごしていると、いつの間にか自律神経もバランスが整います。

 

今回は腹式(丹田)呼吸について書きましたが、できればこれに続けて他のやり方も行ってみてください。逆腹式呼吸、腹圧呼吸、ドローイング、瞑想呼吸などです。

 

また次回以降ご紹介していきます。

«体にたまる毒素の正体
ぎっくり腰と光線療法»
一覧へ戻る