深刻な病に関係する慢性的なストレス②

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深刻な病に関係する慢性的なストレス②

2018年10月14日 日曜日

慢性的なストレスというのは外的な要因に関係なく自分の内部で起こっているストレスということができます。

 

満員電車に乗っていて隣に座っている人が大きく足を開いているなど、明らかにストレスを感じることとは関係なく、例え居心地のいい自宅のリビングに一人でいようが、休日で仕事から解放されている時であろうが、ストレスを感じてしまうことはあり得るのです。そして気づかぬうちに一日のほとんどがストレスで埋め尽くされていたとしたらどうでしょう。病気にならない方が不思議です。

 

 

この慢性的なストレスはわざわざ自分自身で作っているものと言えるかもしれません。しかし発生させている仕組みは少々複雑な場合が多いのです。

 

この慢性的なストレスは自分への自意識と結びついているものです。自意識というものはこれまでの人生において、とても意味のあるものとして教えられてきました。人として立派な人間になること、他人から見て恥ずかしいと思われない生き方をすること、人の模範となること、わたしたちの期待に応えてほしい、など人から見た自分というものを意識して生きるように教えられてきたと思います。

 

そして常識というものに縛られ、世間体というものを気にして生きるように染みついてきました。

 

自意識が全くないという人はいませんが、強くなりすぎると慢性的に自分を苦しめるストレスになり得るのです。

 

実は私自身が慢性病に陥り、精神的にも病んでしまったのはこの自意識が強くなってしまったからであり、そこからすべての症状を克服できたのは、自分が陥っていた心の問題に気づき、慢性的に苦しんでいたストレスに気づいたからです。そこからすべての苦しい感情、気持ちを消し去るには、さらなる学びが必要でしたが、実はそれほど複雑ではありません。私自身が学ぶには時間が掛かりましたが、心をどの方向へ向ければよいかがわかれば、苦しい気持ちが自然に消えていくことは必ずできます。簡単だと言うことはできません。プロセスにおいては苦しい感情と向き合うことになりますが、どのように向き合うかがわかれば、どんなつらい気持ちや感情であっても乗り越えることができると私は思っています。

 

私が自分を苦しめていた自意識は「自分はなんて馬鹿なんだ」という気持ちでした。自分はもっとできる、自分が優秀であるということを証明しなくてはならない、こんなところで満足してはいけない、などと常に自分を追いつめ、そして結果が伴わないと「なんて自分はダメなんだ」といつも責めてしまっていたのです。その背景には自分は他人から見てどう見えているだろう、よく見えているだろうか、成功者と思われているだろうか、このような思いがどこかにあったと思います。勝ち組負け組という言葉がありますが、これはとても自意識に陥りやすいものです。自分が勝っているか負けているか、常に気にしていると大事なものを見失ってしまいます。本当に自分がしたいことから外れてしまっていても気づかないうちに道から外れてしまうのです。これは集団意識によるものも大きいと思います。周りの価値観、特に上司や先輩に影響を受け、自分もこのような考えでいくべきなのだと思い込んでいくのです。なぜ、自分の価値観でなく周りの価値観に影響を受けてしまうのか、それは私のお伝えしたい本題になるのですが、自分の価値観を強く持っていないことに原因があるのです。

 

この価値観の欠如によって周りに流され、自分を見失い、なんのために生きているのかわからなくなり、人生に希望が持てなくなるのです。自意識に基づいた価値観であると、自分ではなくて周りと比べてどうかを常に考えて行動してしまうことになり、常に緊張する状態、戦いのモードに入ってしまいます。それはまるで幸せの椅子の数は決まっていて、椅子取りゲームのように常に気を張っていなければいつでも負け組に入ってしまうという価値観になってしまいます。常に損得で見てしまい、自分にとって損か得かで人も見るようになってしまいます。

 

自分はもっとこうあるべきだという思いがあるかもしれません。自分はこんな自分ではない、という気持ちが根底にあり、現実にはできない、思い通りにいかない自分に対しての嫌悪感とのジレンマがあるかもしれません。この理想の自分が強く、現実の自分との乖離が強いと大きなストレスに繋がります。堕落していく自分であったり、誠実ではない自分であったり、どこかわかっていながらも流されてしまう現実があり、自分に対する嫌悪感を抱きながら、理想の自分も常にいて、それがストレスとなることもあると思います。プライドが高いのが原因の一つですが、自分を常に責める悪循環は複雑化し、わからないまま進んでしまうのです。

 

慢性的なストレスを抱えると体の繊細な秩序が崩れ、慢性疲労が生じます。思考力は落ち、常に同じパターンを繰り返すようになります。思うように機能しない体と脳を刺激しようとお酒を深く飲む機会が増え(薬や砂糖の場合もある、もしくはもっと刺激を求めることも)、いよいよ悪循環は強くなるのです。

 

自分はなんてダメなやつなんだ、この言葉がでることがあったら要注意です。自分の自意識に向けられている矢印を別の方向へ向け直さなくてはなりません。

 

私は自分をだめだと思い続け、人からどう思われるかを気にしすぎて苦しんでいました。本当の自分はもっと違うんだ、こんな自分ではないんだという理想でも苦しみました。悪循環に入り込むと人は思い込みを強くします。その思い込みによって病気は悪化していくのです。

 

思い込みを強くしているということに気づくことは簡単ではありませんが、今日にでもできることでもあります。そして自意識によって自分を苦しめていたと気づいたのなら今すぐにでも自分を楽にすることができます。エックハルトはその著書の中で「自分が何者かであるかがわからなくなった時、自分そのものになれる」と書きました。

 

アイデンティティーというのは自分がどのような存在であるかを意識することですが、他人の価値観、社会の価値観ではなく、自分の価値観を強く持つことが大切であって、それを見失うと常に緊張し慢性ストレスにさらされることになります。自分がどのように生きたいのか、自分が大事にしていきたいものは何なのか、その価値観を強く持ち、決してそれ以外に焦点を合わせてはいけないのです。例え評価を得なかったとしても、報酬が得られなかったとしても自分の価値観に沿って生きていればストレスとは無縁で安らぎの中にいることができます。こうならなくてはならないと結果を求めることをやめて、自分が最善を尽くすことだけにフォーカスできるのです。