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2016/10/13

ストレッチで大腰筋を伸ばし仙腸関節をゆるめていく

慢性前立腺炎や間質性膀胱炎、坐骨神経痛、ヘルニア、脊柱管狭窄症などと診断され、はっきりとした原因が不明で痛みが続いている場合、患部のみを治療していてはいけません。原因は他にあることが多いのです。

 

ほとんどの場合、原因は精神的なものから始まり、自律神経の異常から脳の誤作動という形で痛みが作られます。腰椎や骨盤周辺の筋肉や骨格に異変があることは事実ですが、自律神経の異常や脳の誤作動を改善しない限り劇的な変化は生まれないことがあります。これを前提に話を進めますが、体の面からアプローチして全体的に起きているバランスの崩れを改善することが結果的に早く自律神経の異常を戻し、脳の誤作動を改善することにつながります。精神的な面と肉体的な面の両面を同時に改善していくのが理想ですが、精神的なアプローチをあえて後回しにすることで治癒を早める例もあります。また、肉体的なアプローチも精神的なアプローチも受け入れられない状態なほど過敏になっておられる方もいます。この場合は光線療法を集中することが最善になります。

 

ここでは自分で行う運動療法について少し触れていきたいと思います。運動によって体質改善を行うことは実に大切です。大きく分けると有酸素運動と筋力アップ、そして柔軟性を高めるストレッチが大切になります。

 

有酸素運動でデトックスと血流の改善を行い、ストレッチによって硬くなった筋肉、関節を伸ばしてゆがみを調えていくことが完治までの大切な一歩になります。

 

ストレッチはいろんなやり方がありますが、背骨を中心にしたストレッチが有効です。慢性前立腺炎や間質性膀胱炎の方、または腰痛、坐骨神経痛などの方は首から背中、腰に強いこりがあると思われます。首や肩に筋肉疲労があると脳への血流が悪くなり、脳の働きが悪くなります。精神的な問題と重なることで、うつ症状のようなものが出てきます。慢性痛の原因の大きなものとして脳への血流の悪化があります。

 

また腰椎、仙腸関節、股関節などに癒着した筋肉が疲労し、硬直、収縮が生じると腎臓機能や泌尿器系、膀胱系、生殖器系に影響が出ます。股関節痛やひざ痛なども関連があります。腰椎3~5番あたりの筋肉が硬くなり、動きが悪くなっている可能性がかなりあります。後ろを振り返ったり、前屈、後屈の動きがつらくなっていませんか?場合によっては過去にぎっくり腰の経験があるかもしれません。治ったと思っていても筋肉は硬直した状態で固まり、関節をブロックしているかもしれません。すると筋肉に神経が引っ張られたり、触れたりすることで痛みや違和感が生じるのです。

 

普通は腰に痛みが出るのですが、(この場合、ヘルニアや脊柱管狭窄症などと診断されるかもしれません)膀胱や生殖器、肛門などに痛みや不調を出すこともあるのです。腰椎や仙骨近辺の筋肉の疲労を取り、関節が柔らかく動けるようになると、患部の痛みが消えていくことがよくあります。また完全に消えなくても楽になることは十分あり得るのです。

 

自分で柔らかくすることができない人のためにマッサージを行います。問題になっている筋肉はかなり奥にあり、直接骨格に癒着しているので、普通のマッサージではゆるんできません。無理に指圧したり動かそうとすれば、体が抵抗し却って筋肉が硬く反応してしまうのです。

 

筋膜のリリースから始まり、何層もある筋肉を無理なく時間を掛け、ゆるめていきます。これは指圧やカイロプラクティックの技術ではなく、30年近く行っている気を使ったマッサージです。

 

しかしながら、マッサージを受けることがすべてではなく、自分でストレッチを行っていくことで筋肉をゆるめていくこともできるのです。そのためには大腰筋、腸腰筋をゆるめながら、伸ばしていくストレッチが有効です。

 

結果的に仙腸関節がゆるみ動くようになれば、骨盤内の不調はかなり楽になると思います。そしてそれだけでなく、上半身と下半身をつなぐ仙骨が自由になれば、全身がかなり楽に動かせるようになり、疲れにくい体になるのです。

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