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2019/2/4

ポジティブ思考は必要だけれども

私は過去のブログでポジティブ思考を無理にしようと頑張ると却って悪化してしまうことがある、ポジティブ思考ができない時は無理にしなくていいと書きました。これについてもう少し深く書かせていただきます。

 

尚、ここに書かれている内容は私の実体験に基づく考えであり、参考にされるかとうかは読者の方の判断に委ねています。

 

ポジティブ思考そのものが必要ないとは決して思いません。自然にポジティブな考え方ができるようになることが重要なのです。

 

ポジティブ思考がどうしてもできない時があります。健康な方に対して書いているのではありません。ホルモンバランスが崩れ、脳内神経伝達物質の伝達に異常が出ていると(具体的にはセロトニン不足など)、不安が抑えられなくなってしまったり、怒りっぽくなってしまったり、悪い方へばかり考えてしまうようになります。

 

こうなった時に、家族の方や友人、知人は、あなたはネガティブ思考になっている、なんでもマイナスに考えてしまっている、それに気づいた方がいいとアドバイスしてきます。

 

それでもどうすることもできず、不安を現わしたり、急に落ち込んだり、怒りだしたりするあなたに対して、少しずつ周りの方はあきれるようになり、あの性格だからしょうがない、どんなに良い方に考えろと言ってもやろうとしない、どうしてあんなにマイナス思考なんだろうと責めてくることがよくあるのです。

 

私は患者さんご自身はもちろんですが、ご家族や周りの方にもこのことをぜひ理解してほしいのですが、ポジティブに考えることができない時はできないのです。普通の状態では無くなってしまうことが人間にはあるのです。

 

すべてを解明している訳ではありませんが、恐らくセロトニンがかなり不足しているのです。セロトニンが足りなくなってしまうと普通の精神状態を表すことはできなくなってしまいます。すべてが恐ろしくなってしまったり、攻撃的になってしまったりしてしまうこともあるのです。

 

「どうしてわからないんだ」とやってしまうと患者さんはとても苦しみます。どうすることもできないということをまずは理解してあげることが大切です。

 

そしてご本人はまず自分がそのような状態になってしまっているということを自覚する必要があります。セロトニンが不足していると書きましたが、体に起きていることはそれが全てではないと思います。それは氷山の一角に過ぎません。

 

例えば抗うつ薬はセロトニンを一時的に増やす薬です。人によっては抗うつ薬を飲むことであらゆる精神的な苦しみ、身体的な不調が楽になることがあるかもしれません。しかし薬は体の失っているバランスを整えるものではありません。あくまでも一時的な対症療法に過ぎません。

 

また精神薬が効かない人もいるかもしれません。もしそうであっても悲観する必要はありません。本当にやるべきことは別にあるからです。

 

血流、自律神経を徹底的に改善し、胃腸を整えていきます。セロトニンの大部分は腸から作られるからです。また全身のホルモンバランスを整えるためには腎臓や副腎、肝臓などの機能を上げていくことも必要ですが、まずは胃腸です。胃腸の調子がよくなり、また自律神経が整ってくると自然に全身のホルモンバランスは整ってきます。

 

この全身のホルモンバランスを整えることをしなければ本当の意味で健康が戻ってくることはありません。

 

続いて運動を少しずつ増やしていき、食事を改善し、ストレスについて手放すことができれば、体に失っていたバランスはいずれ戻ります。すると自然にポジティブな思考ができる体質に戻るのです。

 

現在、病気というほどではないが、ネガティブ思考になりやすいと思っている方にとりましては、無理にポジティブ思考をしようとせず、ポジティブな視点に気づく練習をするとよいと思います。

 

どんな出来事にもマイナス面とプラス面が同時に生じています。マイナスの方が大きいと感じる時も必ずプラスの面も起きています。そのプラスの面を探すようにしてみてください。何か、プラスの面はないだろうか、きっとあるはずだと。

 

何かを失ったことで何かを得ているかもしれません。何かをいい意味であきらめることができたかもしれません。今まで見えなかったものが見えたかもしれません。必ずプラスの面があるということに気づいてください。

 

すべてのことは光と影、コインの裏表と同じようにプラスとマイナスの両方の面が必要として起きています。マイナス面を見ようとしないのではなく、プラスの面と同時に起きているということを感じられるとマイナス面は無理なく消化することができます。

 

もしマイナス面を見ることができない、苦しいと感じる時はプラスの面に気づくという練習を繰り返しているといつの間にか、すべてをありのままに見れるようになります。

 

このすべてを「ありのまま」に見れるということがとても心の中に平安、安らぎを作ります。

 

繰り返しになりますが、プラスの面などわからない、そんなものは感じられないと思っていまう時は、体のホルモンバランス、脳内神経伝達物質のバランスが崩れてしまっているということを自覚して、慌てずに対処していけばよいのです。ポジティブ思考を無理して行おうと自分を責めなくて大丈夫です。今はホルモンのバランスが少し崩れていて、悪い方へばかり考えてしまうし、不安が強いかもい知れません。そのような自分を問題視して責めないでください。それよりも自分をゆるし、楽にさせてあげてください。あらゆる自分をそのまま受け入れてあげてください。そこから必ず事態が好転してきます。

 

そして自分でどうすることもできないと感じるくらい体のバランスが崩れてしまった場合、ぜひ私に相談してください。どんな状態からでも自然な状態に戻していくアイデアが私にはいくつもあります。

 

 

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