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2015/5/21

体に悪そうな食べ物もあえて2割食べる

人間の大腸の中には100兆を超える細菌が住みついています。よくヨーグルトの宣伝などで聞く乳酸菌をえさにする善玉菌と動物性たんぱく質や糖質などをえさとする悪玉菌がいます。どちらも1割から2割同じ割合で存在していて、残りは日和見菌といわれています。日和見菌というのははっきりとした態度をとらずにときどき善玉菌の見方をしたり、悪玉菌の見方をしたりします。善玉菌が元気な時は善玉菌の見方をします。食べ物が悪玉菌の好きなお肉やお菓子などに偏ると悪玉菌は元気になり、日和見菌も悪玉菌側につくのが知られています。

 

年を取るにつれて悪玉菌が強くなっていくのは食べ物が原因のひとつではありますが、体全体の元気が落ちてくるのと比例して善玉菌も力を無くしていくためであるようです。

そこで善玉菌が悪玉菌に負けないようにしてあげなくてはなりません。なぜなら悪玉菌に支配されてしまうと免疫力、抵抗力がどんどん落ちていき、あらゆる病気の元凶となってしまうからです。恐らくかなりの病気の原因に腸環境の悪化が関わっていると思われます。ある年齢になってガクンと体力が落ち、病気になりやすく、治りにくい、疲れが取れないなどの症状が出て来るのは、まさに腸環境が影響していると思われるのです。50代になって急にガンになる人が増えるのは周知の事実です。

これは腸の中の悪玉菌が活発になる年齢と比例していると思われます。年をとるに連れて、若いころのような食生活をしていてはいけないということがわからないと、命取りになってしまうこともあるのです。今までこれくらい大丈夫だったからと言って、深夜まで飲食をしたり、食べ過ぎや悪玉菌の大好物ばかりを食べていてはいけないのです。早い人では40代で体の変化が出ますので、それに応じて食生活を変えていかなくてはならないのです。

 

さらに運動不足や、ストレスの問題も同じように重要ですが、ここでは食べ物について書いていきたいと思います。

私は40代以上の方にぜひ、食生活を見直して頂きたいと思います。まず、食べ過ぎないこと。現代人は食べ過ぎの人が多いのです。

食べ過ぎればそれだけ寿命が縮むと考えてください。少なくとも腹八分目、できれば七分目に抑える。そして間食はできるだけしない。夜9時以降は食べない。ということを意識するだけでも違います。

若いころはどうにかなっていましたが、年齢と共に食べることについて意識する必要があると思うのです。

 

そして何を食べるのかですが、よく食べたいものをなんでも食べるのが一番よい、という人がいます。私は違うと思います。

肉料理や脂肪の多い食べ物、甘いものなどがお好きな方はどうしても改める必要があるのです。意識的に体が喜ぶ食事にシフトチェンジするのが重要です。パンにマーガリンを塗って食べるのが大好きな人は、たまにはエゴマ油などに変えてみると良いでしょう。最初は物足りなく感じていても、だんだんにおいしく感じられるようになっていきます。それは体が求めているのを感じるからです。同じ細胞の集合体で自分が生きているのですからすぐにわかるのです。私がお勧めしたいのはぬか漬けやキムチなどの植物性乳酸菌の豊富な食べ物です。それらを、もし時間的余裕があってできるのであれば自分で作りましょう。売っているものは保存料が多く、それ自体が体を壊す原因になっていることを見逃すことはできません。そして味噌や麹などの発酵食品、納豆なども善玉菌の大好物です。麺類であればうどんやパスタよりもそばのほうがいいと思います。そしてミネラルが豊富な海草類、酵素が豊富な生野菜やフルーツなども良いと思います。白砂糖でできたケーキやお菓子はとても常習性があり、なかなかやめられません。その一方でフルーツの甘みは砂糖とは違い、悪玉菌を増やす原因にはなりません。逆に酵素の力で抵抗力を強くしてくれます。

そして今回の一番のテーマ、あえて体に悪そうなものを2割食べる、ということについてお話します。私はマクロビオテックなども勉強しましたが、どうしても息苦しくなってしまうのです。人間はするなと言われればしたくなってしまう生き物なのです。マクロビの考え方はその通りだと思いますが、完璧にはできません。完璧にできなくたっていいとマクロビの方々は言いますが、また食べてしまったというマイナスの感情がストレスになってしまうのです。他人に対しても寛容さを忘れてしまう人がでてしまう傾向があると私は思います。

 

しかしよく考えると悪玉菌は最初から存在しているのです。どんなに健康食を続けていても絶滅することはありません。ただ存在しているのです。悪玉菌がなぜ存在しているかと言えばそれは存在する意味があるからだと思います。私はそれがまだわかりません。しかし近い将来、悪玉菌は実はこんな働きをしていたとわかる日が来ると思います。

つまり、必要があるから存在している悪玉菌は全細菌の2割と考えられています。その2割を超える悪玉菌のえさを摂ってしまうから健康を害するのだと思います。2割で抑えればなんの問題もないと私は思います。考えてみると残りの8割は意識して体に良いと思われるものを食べるのですから自然と健康は維持されます。8割というのは実は大した数字なのです。その8割を達成するには2割を意識する。

意識的に積極的に悪そうなものを食べることで、8割が達成できるという逆転の発想です。だからといって「体に悪いもの」と思う必要はありません。「これも体に必要なものなんだ」と思うことが大事です。本来多少の肉食もデザートも問題ないのです。2割を超えるから悪玉菌が力を増すのです。2割というのは多いか少ないかその人しだいですが、正確でなくて問題ありません。多少は都合よく考えてもいいと思います。いつの間にか体が求める食事になっていくことが大事であって、それを無理なくできる考え方としてあえての2割発想と考えてください。

実はこの2割の考え方は人生を生きていくうえでの極意につながると私は思います。食べ物から外れて考えてみたいと思います。

 

何かを始めようとしているとき、誰でも不安があります。どのようにその不安と向き合えばいいか、これは誰もが考えるべき大きなテーマです。勇気を持って第一歩を踏み出したとき、大抵の場合、自分の勇気に誇りを持つと同時に結果が気になります。周りの人もいろいろ言ってきます。「絶対うまくいくよ」そう言われて、その通り思い続けることは至難の業です。そう思い続けることがベストとは私は思いません。逆に「失敗してもいいじゃないか」と思うことは心を楽にするかもしれませんが、どこか消極的で成功につながるとは思えないかもしれません。周りに「期待しないで」という心の裏には期待されることで力を出すことができなかった過去の経験があるからではないでしょうか。反対に絶対成功するんだと、ポジティブ思考全開で走りぬこうとします。これはこれでいいのですが、どこかで疲れてしまったり、不安を増加させてしまうこともあるのです。プラス思考をがんばってやっていた人が病気を発症し、それを考え直すことで病気が快復したという実例もたくさんあるのです。

 

そこで、知らぬ間に微妙なバランスを取ろうとするのですが、これがうまい人と下手な人が出るのです。上手い人は両親に上手に育てられていることが多いと思います。上手に心を育ててくれた両親や恩師のお蔭であると思うのですが、意外と自分の実力を発揮できる人は絶対的ポジティブ思考ではなく、バランスよくマイナスも受け入れてスタートしているのです。失敗する姿もイメージするのです。しかしそれはあくまでも少しなのでそこに流されることはありません。そうすることでうまく力を抜くことにつながるのです。

私はあえてマイナスの結果も2割抱えてスタートすることをお勧めします。そうすることでなぜか心に余裕がうまれるのです。マイナスのことも2割は必要なんだと思うことです。思いたくなくても思ってしまうのとは違うのです。積極的に2割思うのです。残りの8割は強く成功に向けて具体的にイメージできるから不思議です。どんなことも2割は悪いことも必要だと思うことでストレスは優しく宙に浮かぶようになるのです。無理に消し去ろうとすることもなく、ただ存在していることを見ていればよいのです。

チョコレートをかじってもこれは必要な分と思う。このチャレンジは失敗することもある。でも成功するために最大限の努力はできる。このように考えること、それが悪玉菌が初めから2割存在していることから学べることではないかと思うのです。

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