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2015/7/22

呼吸法で病気を治す

私が深刻な体調不良から立ち直った話をたくさん書いてきましたが、呼吸法無くしての回復はありませんでした。気の話で書いたように、人間の生命エネルギー=気は様々な理由により枯渇していき、普段の生活の中で回復させていくことが難しくなっていきます。

子供のうちは気が漲っています。疲れても一晩寝ればエネルギーが蘇ります。これは新陳代謝とも言えますが、ホメオスターシスの力、生命恒常性維持機能に自然と則り、エネルギー補充が寝ている時にできるからだと思います。

大人になって、自然にエネルギーの補充ができなくなっていく理由にはいろいろありますが、原理で言えば古いエネルギーを排出できないために新しいエネルギーが入ってくる余地が生まれないのです。

 

そのため、寝たり休んだりしても新しいエネルギーがチャージされにくくなり、いつも疲れているという状態に陥ってしまうのです。

 

では、なぜ、古いエネルギーが排出されないのでしょう。一番大きな理由は意識です。社会で生きていく中で自分を守るために固定観念というものを強くしていくことを自然にしてしまいます。思いが固まると体も固まるのです。思いと体は当然つながっていて、心で思ったことが体に現れるのは自然の理です。

例えば、怒りの思いが肝臓に、恐怖の思いが腎臓に現れるというのは東洋医学では常識になっています。ですからストレスをためたり、簡単に怒りに身を任せたり、終わったことをいつまでもくよくよすることは体にとてもよくありません。それがわかったとしても、思いを変えられないのが人間です。嫌なことがあった後にいつまでも腹を立てていることは自分にとっていいことは一つもありません。すぐに忘れるというか、もう終わったことと、気持ちを入れ替えてマイナスの思いに持って行かれないように意識することがとても重要だと思います。

 

子供は終わったことはすぐ忘れてしまいます。すぐに新しいことに興味を移し、気持ちを切り替えることが自然にできます。大人になってそれができなくなってしまうのは、負の連鎖です。思いの切り替えができない、またはする気のない人たちの影響を少しずつ受けて、自分の価値観として根づいてしまったのです。そればかりか、わざと体によくないことをする人もいます。夜更かしや暴飲暴食、過度なセックスや薬など、嫌というほど体を痛めつけることがスタイルになっている人たちがいるのです。それを他人にも強要します。それでいて病気になった時に全く自分で責任を持つという覚悟がないのです。先生なんとかしてくれ、とすべてを医者に委ね、どこまでも弱気になるのも共通しています。これでは自分の人生を真剣に生きているとは言えないと思います。

天寿を全うするという与えられたテーマについて全く及びもしないまま死んでいくことになるのです。しかも周りに悪影響を与えて。

 

体にたまった古いエネルギーを排出できれば新しいエネルギーが入ってきます。これは自然の摂理です。ホメオスターシスの働きです。しかし、それがなかなかできない。またはしようとしないことが大きな問題なのです。運動や音楽などでそれを行うことは可能です。ただ運動をするだけでなく、古いエネルギーを捨てる気持ちを持ってやるとさらに効果的です。例えば、気にかかっていたストレスがあるとします。それに対して結果は自然に委ねようと切り替えるのです。自分の未来がこれからどうなるのか、人はいつも不安にかられます。こうなればいいのに、と思うことから離れられなくなります。ですから結果を委ねるのです。どんな結果でも受け取る覚悟を持つのです。未来が不確定だからこそ、心が自由になれるという真理に気づくのです。委ねる覚悟、どんな結果がでようと、というとそんなことできないと思うかもしれません。でも、それは恵まれすぎているがための幻想です。生きているだけで十分と思えるようになるには、死を目近で体験しなければ普通はわかりません。

私も今こうして生きていることがうれしくてたまりません。死にたいという幻覚に悩まされ、自分の思いで体を破壊することを止められなかった経験をして、あのまま死んでいたことを思うと今は大抵のことは気になりません。これまで贅沢な悩みを抱えていたことに気づいたのです。私のように特別な体験をしなくても、目覚めるという行いによって自然に委ねることができる人たちもいると思います。その人たちは素晴らしい魂を持った指導者になりうる人たちだと思います。

 

古いエネルギーを排出させるとてもよいメソッドが呼吸法なのです。

吐く息は排出を意味します。すべてを天にお返しするという気持ちで行います。吸う息は受け取るという意味です。これはすべてを受け取るという覚悟でもあります。そうすると生きていることに感謝が感じられるのです。

 

吐く時はお腹をへこませて吐ききるようにします。そして自然に吸います。無理に吸いすぎないようにします。吐く息の方が長くなります。できれば10秒以上吐きます。そして、吐いて、吸ってを一回としてカウントしていきます。頭の中でいろんなイメージを使うやり方を勧める人もいますが、私は数を数えるやり方をお勧めします。これは呼吸を意識的に行うという意味になります。呼吸をしながらイメージや煩悩の方に思いが持って行かれるより、数を数えて呼吸を意識する方がずっとよい呼吸法だと思います。そして、自分の呼吸が浅い、深くなってきた、気持ちよくできているなどと、呼吸を観察するのです。数を数えながらです。

この時、自分は「今、ここ」にいます。「今、ここ」はパワーで溢れています。そこがどんな場所であるかは問題ではありません。これがわからないと、パワースポットを有難がる途中段階に行くことになります。街中にいるよりは自然の中でやる方がいいでしょう。しかし、特別なところに行かないとパワーが入ってこないというのは違うと思います。

私の知り合いの中にもパワースポットが大好きな人が何人もいます。エネルギーが違うと言います。でも私から言えばそれは錯覚です。本来場所のエネルギーは存在しますが、それほど強くありません。人を変えるほどのパワーはありませんし、チャージできるのは本人の思い込みがそうさせているのです。それよりも落ち着いた場所で呼吸法を積み重ねることです。エネルギーが低下してしまっている人は繰り返し呼吸法を実践する必要がありますが、必ず効果を実感できるようになります。

場所のエネルギーで言えば、マイナスのエネルギーに対しても必要以上に恐れることはありません。例えば自殺した人がいた場所があったとします。恐れれば自分のエネルギーでそれを具現化してしまうこともあります。しかし、場のエネルギーなど実は大したことはないのです。生きている人間のパワーに対しては何もできません。特に「今、ここ」のパワーに対しては太刀打ちできないのです。ですから場のエネルギーを恐れることはないのです。

 

呼吸法は一呼吸を1セットとして30を目安に行うことをお勧めします。

それを朝夕行うのです。30はすぐにできます。気持ちがいいなと思えばもっと増やしてもいいのです。丹田というところから吐いて吸ってを繰り返します。吐いた後、少し息を止めて言霊を放つやり方もあります。

これは肉体に活気を取り戻す上で効果的です。しかし夜寝る前にこれを行うと目が覚めてしまいます。寝る前は呼吸も少し抑え気味に吐ききる少し手前程度にして、穏やかな呼吸をします。すると副交感神経が刺激され、落ち着いて眠りにつきやすくなるのです。

 

吐く息で自分のいらないエネルギー(心も体も)が排出、消えていきます。清まると感じると思います。すると自然にエネルギーが入ってきます、新鮮で可能性に満ちたエネルギーです。このエネルギーに未来を委ねるのです。古い自分の固定観念や価値観、他人の評価などではなく、それを排出して新しいエネルギーに未来を委ねるのです。すると、自然に環境はよくなります。新しいアイデアもどんどん出てきます。人間関係が楽になっていきます。必要な努力が自然にできるようになります。それによって成功が近づくのです。パワースポットありきの人は努力を忘れがちです。エネルギーにご利益を求めるのではなく、自分の創造性を発揮する源とするのです。

 

呼吸法はどんな病気でも治す可能性が秘められています。その人のやり方次第で無限段階の効果が現れます。私も30年呼吸法を研究していますが、まだまだ入口にいるに過ぎません。しかしながらその効果に常に驚いているのです。

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