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2015/5/21

抗うつ薬、抗不安薬がいらなくなるまで

病気の症状と、薬の副作用、離脱作用の三つ巴

これまでも書いてきましたが、私は重度のうつ病、パニック障害、統合失調症を併発し、原因不明の激痛で一年以上苦しみました。痛いだけならまだどうにかなりますが、頭がおかしくなっていく過程であらゆる痛みに襲われ、不安症が進み、外に出られないばかりかテレビや本、雑誌も読めない、電話もできないというような状態でした。

 

薬で治すということに初めから疑いを持っていた私は薬を飲まずに治せないかを追求しましたが、その時はどうにもならず抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、痛み止めに漬かっていきました。それでもすんなりと症状が収まるということはなく、薬の副作用に苦しみました。

 

本当に精神的におかしくなると副作用も異常に出ます。医者もありえないというような症状を、自分の脳が作り上げて行ってしまうのです。私の場合、思い込みも重なり、お小水が出ないという症状が続き、たいへん苦しみました。さらにドライアイは常軌を逸し、ほとんど目を開けていられず、常に蒸気をかけて過ごすような状態になりました。痛みも薬を飲んでいなかったときより激しくなり、睡眠薬を飲まないと一睡もできない状態になりました。抗うつ薬が体に合わないという私に対し、医者はあっさり「ではやめましょう」と言い、抗うつ薬をストップしましたが、急に止めたことでいわゆる離脱症状に苦しみました。今から思えばそれは離脱症状という範疇を超えていたと思います。元々あった病状と、薬の副作用、加えて離脱症状が三つ巴となって、物事を正常にとらえることができない状態になり、はたから見れば何をしでかすかわからない狂ったような状態になっていったのです。

 

抗うつ薬は急に止めてはいけません。急に止めることで悪化させることを身をもって知りました。抗うつ薬を止めてからは抗不安薬が増え、限界量を超える量が処方されました。この薬は脳を麻痺させますので、常に頭がのぼせたような感じで、思考ができなくなってしまいます。普通の生活ができる状態ではありませんでした。まるで廃人のようになってしまったのです。体に力は入らず、筋力は衰え、寝たきり状態なので床ずれが痛み、これほどの苦しみがあるのかと思っていました。

 

私もこれまでの人生に幾度か急性症状で死ぬほど苦しい目にあったことはありましたが、この時はその状態にプラスして頭がおかしくなり、常にパニックしているのですから、かつて経験したことのないつらさでした。

 耳鳴りなど気にしていられないほど、他にいくつもつらい症状がでました。どんな人でも3日体験すれば人生が変わるほどの辛さです。私はこのMAXの状態を半年耐えなければなりませんでした。約5年の病気の中で本当につらかったこの半年を乗り切ったことは、今でも良くがんばったと自分を褒めたいくらいです。

 

どん底での光線療法との出会い

当時は恐らく自殺を選んでしまってもおかしくない状況でした。薬によって効いている部分もありつつ、副作用でも苦しみ、私の精神的な崩壊を食い止めることはできませんでした。その最も苦しかった時期に光線療法に出会ったのは奇跡的なことでした。光線療法だけですべて良くなったとは言いません。しかし思い返してみると、光線療法を始めたことが分岐点になり、そこから劇的な回復を見せたのです。

 

寝たきりになる前は、つらい中でも直感で朝日を浴びながら散歩することが命綱だと思い、必死に早朝の散歩をしていました。それも難しくなってくると緑の中を歩ける場所まで妻に車で送ってもらい、その場所を一歩一歩必死に太陽の光を浴びながら歩きました。しかしながら当時は、根性だけではとても脳の働きを正常にすることはできませんでした。早朝に浴びる朝日だけでは、セロトニンを増やすことが追い付かなくなってしまっていたのでしょう。そんな時に光線療法に出会った私は、「これだ!」と即座に思いました。

 光線器による照射は私に必要だった太陽光を効率よく供給し、常に痛みと不安で一杯だった私の脳の働きを急ピッチで修正し、苦しみから解放する大きな力となってくれました。

 

精神的な変化

その一方でなによりも大事だったのは自分自身の精神的な変化でした。医者をはじめさまざまな人に尋ね治癒を求めていた間は、ことごとく症状を悪化させるばかりでした。決して他に頼らず、病気を受け止めて自らの力を信じきる姿勢になったことで、底力が湧いてきました。また、それまでは「自分が許せない、あの人が許せない」と後悔ばかりだったのですが、「すべては終わったこと、今からすべてが始まる。どんな結果になろうとすべて受け止める」という強い意志が、治癒スイッチを押したのです。

 

統合失調症の人ならおわかりと思いますが、ひっきりなしに幻聴が聞こえてきます。私の場合は、「死んでしまえ」という誘いでした。半年の間、何万回と聞きました。本当に死んでしまおうと何度も思いました。しかし、どんな幻聴、幻覚が襲って来ようが「絶対に死なない!」という本当の自分を奮い立たせ大きくしていくことで幻聴を吹き飛ばしました。

 

幻聴は潜在意識の声です。私の周りにも「それは迷った祖先の霊だ」とか、「他人の霊があなたの頭の中に入り込んでいる」など、とても怖い話をする人がいました。そんなことを言う人は自分では何も体験していない場合が多いのです。体験した者から言わせてもらえば、すべては潜在意識の声です。そういうものがたまっていたのは事実ですが、それに引きずられてはならないのです。しかし多くの人は潜在意識の力に負けてしまうかもしれません。

 

私がどん底にいた時に私を応援してくれる人はいましたが、このような生きるか死ぬかの瀬戸際に立つ者を導ける人はなかなかいない、ということを思い知りました。その時、苦しい最中で「必ず治って同じように苦しむ人の役に立ちたい」という思いが湧いてきました。それが私の底力となったのだと思います。

 

するすると順調に薬を卒業

さて話を薬に戻しますが、光線療法に出会ったころから精神的に余裕が出て、自分で自分を救うことができました。光線を始めてからは劇的に良くなっていきましたが、抗うつ薬(自分に合うものに替えました)、抗不安薬、睡眠薬は続けていました。そのうち副作用が少なくなり、泣きたくなるくらいの苦しさも減り、日増しに良い方向に行っている実感が湧いていきました。そこから先はどんどん回復していきました。光線を始めて約一年で「今日から睡眠薬をやめよう」と直観的に思い、きっぱり止めました。そこから2か月くらいで抗不安薬を半分にし、さらに1か月で半分にし、その2か月後には抗うつ薬と最後の抗不安薬をすべて止めました。その結果、離脱症状と言われるものはまるで無く、病気がぶり返すこともありませんでした。

 

それどころか数年ぶりに薬のない体に戻り、どんどん体の調子が良くなっていくのがわかりました。特に腸の調子はどんどん良くなりました。これまで薬によって善玉細菌を殺してしまっていたり、免疫細胞を低下させていたものが解消され、腸が元気になることで脳の神経伝達も活発になり、本来のホメオスターシスが戻ってきました。それによりセロトニンやメラトニン、ドーパミン、インシュリンなど体に不可欠なホルモンの分泌と連携がスムーズになり、薬を飲んでいた時とはまったく違う健康を取り戻すことができたのです。

 

慢性的に薬を飲み続けていると

薬をやめていく過程で少しは不安はありました。そんな時は光線を受けました。私の場合、光線は不可欠でした。光線がなければこんなに短期間で薬をすべて止めることはできなかったと思います。抗うつ薬や抗不安薬はなかなか止めることができない薬です。薬を止めればそれまで依存してきたものがなくなり不安がぶり返し、再び薬を飲むという悪循環で10年以上続けてしまう人も少なくありません。精神科医は無責任に簡単に処方します。しかしそれは長い薬漬け生活の始まりになってしまうのです。

 

薬を飲み続けたらどうなるか、科学的な証拠はありませんが、体の免疫系は狂いますのでガンになる確率は当然高くなるでしょう。ホルモンの分泌が正常ではなくなることで、糖尿病の遠因になったり、脳のホルモン系の病気、アルツハイマーやパーキンソン病などになってしまうリスクも高いのです。

 

しかしそうなってからでは遅いのです。誰も責任はとってくれません。一人現実を受け止めなければならなくなるのです。医者は知ってか知らずか、簡単に患者さんを薬漬けにします。そして心配いらないと言います。しかしこれほどまでにガン患者が多いのはどうしてでしょうか?薬の乱用による深刻な弊害として明るみに出ることは、まだ先の話だと思います。マスコミや医療関係者にだまされてババを引くのは他ならない患者さんです。今は自らが正しい知識を得て、周りに流されない価値観を持つことが重要です。薬も時には必要でしょう。しかし、安易に続けてはいけないのです。多くの医者は実は知っているのだと思います。しかし薬を売ることが仕事なのですから困ったものです。かくなる上は一人一人が自分の健康は自分で作るという意識を持ち、簡単に薬を出す医者が良い医者だという間違った考えを正す必要があるのです。

 

とはいうものの、私も数年前まではそこまで薬が悪いものだとは思っていませんでした。しかし病気を通して正しい判断が身についた上、なんの癒着もない身だからこそはっきりと言えるのです。いえ、残りの人生をかけて言わなければならないと自覚したのです。

 

正しい判断力を持って

現在薬を飲んでいる人は今からでも大丈夫です。少しずつ自分の状態を見ながら減薬していけるようにしましょう。私の体験がきっとお役に立つと思います。簡単に薬や化学療法を信じないでください。自然治癒力は失われます。正しい判断力を身につけましょう。医療という権威に身を委ねてはいけません。人間は自らのうちにある自然治癒力で治るのです。正しい知識と実践さえあれば。人工透析などを進められても安易に始めるべきではありません。一生それは続くのです。しかも寿命は確実に少なくなります。どんな症状であってもやれることはいくらでも残っています。しかし大抵の病院では教えてくれません。もちろん、正しいことを伝え続けているお医者さんもいます。けれど残念ながら大変少数派です。

 

ぜひ正しい知識を持つ人が一人でも多く現れ、普通に情報として流れるようになってほしいと思います。そうすれば病院や医者が足りないというような間違った常識は無くなっていくでしょう。製薬会社のコマーシャルが毎日お茶の間に流れることもきっとなくなります。それが本来の自然の流れだと思います。ますます高齢化社会となっていく日本で、自らの健康を自分で守ることのできる人生を生きることは、何より尊いことなのではないでしょうか。

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