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2018/11/19

丹田呼吸法で慢性病を克服

私の療法院に来られた方に丹田呼吸法をお勧めしています。

 

今日はその呼吸法について書きたいと思います。

 

呼吸法は続けることで効果を感じることができます。私以外でも呼吸法に出会ってよかった、人生が変わったと思われている方が多くいます。

 

私が特にお勧めするのは自律神経の不調やうつ病などの精神的な不調、胃腸や膀胱の過敏症など体のバランスを崩されている方にお勧めの呼吸法です。

 

昔、江戸時代に白隠和尚という方がいました。この方は夜船閑話という本を残しており、今も健康法として多くの方を病気から救っています。私の学んだ呼吸法はヨガ、合気道が主流ですが、白隠禅師が伝えた丹田呼吸法はたいへん参考になりました。本物はすべて共通していますので、どの道から呼吸法を習っても同じ道に繋がっています。私自身呼吸法を実践すること30年余りになりますが、その極意は気づかないで通り過ぎてしまうことが多く、微力ながら呼吸法を多くの人に伝えることも私の使命としております。

 

とにかく呼吸法は続けることが極意です。そして呼吸法を体得しようとするのではなく、自然の呼吸のリズムに戻していく、これだけでよいのです。

 

呼吸をする時にどこに意識を向けるか、ここが大切です。実は答えは一つではありません。丹田に意識を向けるということだけが正解では決してありませんが、丹田を思いながら行う呼吸法はじっくりと気を養い、失われたバランスを整えるのに最適ではないかと思います。

 

簡単に説明いたします。呼吸法をする時はテレビや気が散るものを遠ざけ、一人になって静かにできる環境に身を置きます。電話なども気が散ってしまいますので、近くに置かないようにしましょう。呼吸法をながらで行うのではなく、呼吸法をするための時間を用意し、その場に落ち着いて身を置きましょう。

 

呼吸は鼻から吸って鼻、もしくは口から吐きます。できれば鼻から吐いてください。鼻呼吸を身につけてください。吸う息も口からしてしまっているいわゆる「口呼吸」の方は、どうしても呼吸が浅くなり、酸欠状態に陥ります。また自律神経の調整にも鼻呼吸がよいとされています。

例えばウォーキングやストレッチなどの軽い運動や作業をしている時も鼻呼吸を意識的に行う訓練をするといいです。静かな呼吸が身につき、それが精神的にも安定感へ繋がります。また鼻呼吸が普段から身に着くと疲れにくくなります。実は疲労のほとんどは脳が感じており、その原因は呼吸が浅くなることによって生じる酸欠だと私は思っています。緊張や力みで呼吸を止めていることがありませんか、それがあまりにも続くと常に酸欠状態になり、あらゆる体調不良に繋がる恐れがあります。

 

吸う息と吐く息を数えるのもひとつのやり方です。例えば3秒で吸って6秒で吐く、という呼吸のリズムが気持よく感じる方であれば、1,2,3、と数えながら吸い、同じように数えながら吐きます。この呼吸を数えるというやり方は雑念に意識が流されないでいるために、とても効果的で呼吸法をしている間、数を数え続けることができたなら、それだけでも呼吸法はとても質の伴ったものになっていると思います。

 

数を数えるのを忘れたら、考え事をいつの間にかしてしまっていたら、気づいた時に数を数え直せばよいのです。だれでも思考をストップさせることはできません。思考が浮かびながらも数を数えることができればよいのです。思考が少しづつ薄く浮かぶ、もしくは思考との距離(隙間)が感じられるようになり、静かに座っていられるようになってきます。思考を止めることが目的ではありません。自然に静まってくるまで待ちましょう。

 

この数を数える呼吸法だけでも効果は出ますが、より効果を上げるのであれば呼吸と同時に体に意識を向けるようにします。体のどこに意識を向けるか、ここが大切です。

 

体の中でも丹田に意識を向けると呼吸が静まってきて、気が内から湧いてくるようになります。実は実践していると丹田だけではなく、全身に意識を向けることがさらに気を養うことになっていくのですが、丹田がまず大切です。丹田はへその下、指二三本のあたりのことを言いますが、丹田はどこだろうと考えすぎないでください。それよりも呼吸法を続けていれば自分の丹田がどこにあるかわかってきます。知識を捨て、体の感覚に任せてください。

 

呼吸が落ち着いていくところ、気持ちが静まっていくところです。丹田に気持ちを静めていくように呼吸を行います。今ある不安や感情、身体的な苦痛も、そのまま抱えながら呼吸を行い、丹田にすべてを入れていくようにしていきます。

 

丹田はすべてが「落ち着くところ」です。この呼吸法を続けているとなにもせずとも不安や苦しい感情、身体的な苦痛が消えていくことが実感できるでしょう。

 

呼吸法に関してはシンプルではありますが、難しく感じてしまう部分もあると思いますので、さらに説明を加えていきたいと思います。

 

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