病気になってしまった時、病は気からと申します通り、気弱になってはいけないと思います。
気弱になることと、頑張らない、何もしない、ということは違います。そのことについて書いてみたいと思います。
気弱になるということは、弱い気持ち、あきらめる気持ち、投げやりになる気持ちなどを抱え込むことです。
必ず治る、絶対にあきらめないという気持ちはとても大切です。誰かに助けてもらいたい、と思うのは誰でもそうですが、できる限り自分のことは自分でやろうとする気持ちがあって初めて気力が湧いてきます。誰かが助けてくれると思って外を探しても、結局助けてくれる人はいません。そのためいつしか絶望してしまうのですが、自分を救えるのは自分しかいないと覚悟を決めると、不思議とエネルギーが湧いてくるのです。
しかし弱い気持ちが次から次へと出てくる。それを止めることはできない。弱い気持ち、不安をどうすることもできない。このように思われる方もいると思います。
弱い気持ち、不安は「向き合い方」を変えるだけで怖くなくなります。自分をどうにかするような強い存在ではないことに気づいた時、事態は一変します。
私は弱い気持ちが出てきた時に、その気持ちとひとつにならないようにすることが大切だと思います。自分の気持ち、思考ではありますが、いつでも自分で断ち切ることができるのです。
弱い気持ちが自分そのものだと思わずに、自分の前を通り過ぎていく雲のようなものとして眺めるようにしてみてください。弱い気持ちに同化せずに、だまされずに、現れては消えていくもの、相手にしなければやがて消えていくものであると思ってみてください。
初めのうちは弱い気持ちや不安と自分が同化していたことに気づかないかもしれませんが、一歩外から自分を客観視して、弱い気持ちとわずかな隙間を感じるようにしてみてください。難しいと感じても、あきらめずにやってみてください。
自分は弱い、自分は不安の塊だと思っていたのが、うそのように軽く感じられてきます。出てくる弱い気持ちや不安を自分だと思えば思うほど同化が強くなり、やがて自分そのものが恐ろしくも感じてしまうのです。
誰にでも弱気や不安はあります。それを自分と思わず、ただ流すのです。自分の中を自然に通り過ぎていくのを感じているのです。すると本当に消えていきます。これを繰り返していると不安や弱気は出てきてもすぐに自分の前を、自分の中を通り過ぎていくように感じられるようになります。そして自分の体が軽くなってきます。私が何もしない、と以前書いたのは、今、目の前にあるものに抵抗せず、あるがままに受け入れるという意味です。抵抗しなければ、ただ過ぎ去っていくのです。
私は自分の体が軽く感じられて、透明感が感じられるようになると体の病も心の病も改善すると確信していますが、根拠がないと叱られてしまいますので、実践された方のみが自分の体で真実を証明するだけだと思います。