光線療法は根本療法で、体質から改善していくことで自然治癒力が働き、体を健康に維持するための機能が回復していくことが期待できる療法です。
病院治療の多くが対症療法であり、症状を緩和させるための療法、症状の原因となっている患部への処置であるのに対し、光線療法は全身の血流や体液の流れ、自律神経やホルモン分泌を健康な状態に促し、体に備わっている免疫システムが働きやすくなるようにしていく療法です。
そのため光線療法を始めてもすぐにはよくなりません。時間がある程度必要になります。またお体の状態によってはある程度集中して根気よく続けなければ変化が出ないこともあります。
葉っぱの上の水滴が地面に落ちて水たまりができます。それがやがて川に流れ込み、大河に変わり、海に流れ込んでいきます。水滴が海の中に流れ込んでいくためには時間が掛かります。水滴が続いて落ちることなければ水たまりになることも無いでしょう。
水滴が水たまりになるまでに多くの時間が必要とされますが、川の流れに変わる頃には勢いが増し、一気に流れは加速します。
これはイメージに過ぎませんが、ゴールに近づくに連れて勢いは加速し、流れにただ任せていればよい状態になります。しかし水たまりを根気よく大きくしている状態では、これが本当に大きな流れに変わって大海に流れ込むほどのものになるとは思えません。最初に動き出すまでが大変なのです。流れが生じるまでが大変なのです。明らかな変化を見いだせない状態でも、あきらめずに続けなくては大きな流れが生じることはありません。
光線療法で体が変わっていくために必要な時間は水滴が川の流れに変わるほどの時間が掛かるとは思えません。一概には言えませんが慢性病が発生している人で3ヶ月から半年、長く掛かる人でも一年以内に明らかな改善を実感される方が多くいます。
しかし明らかな改善を実感されるまでに好転反応を経験しなければなりません。これは体がよくなっていくプロセスで体内に溜まっていた悪いものが出される反応で、多かれ少なかれ出てきます。
例えば内臓に毒素が溜まっている人は多く、それらが排出される時に痛みやかゆみなどが出ることがあります。皮膚に異常が出ることもあれば、尿や便から老廃物や毒素が出てくることもあります。
私は全身の血流がよくなっていくに連れて足の先から頭までいろんな反応が吹き出ました。思わぬ関節の痛み、歯茎の腫れ、目の痛み、皮膚の湿疹などです。主訴であった骨盤内の疼痛も一時的に強くなりました。
当然のことながら不安になり、光線療法の専門の先生に何度も聞きました。「好転反応と思っていいですか」「いつまで続きますか」「こんな症状も好転反応なのですか」「私の場合、止めた方がいいとかないですか?」など、不安を抑えきれずに何度も聞きました。
その都度先生方はぶれることなく、「好転反応はどこにでも出ます」「出きってしまえばつらい症状は無くなります」「迷わずに続けた方がいいです」とアドバイスしていただきました。
続けるかどうかはすべて自分で決断することと教えられました。
私は心のどこかで「光線しかない、これだけ反応しているのはよくなっているからだ」と思うことができました。血流を良くして体の冷えを治さなくては自分の病気は治らないとわかっていましたので、光線療法をやめるという選択肢はありませんでした。他の療法もいろいろ試しましたが、ここまで体が反応する療法はありませんでしたし、体が喜んでいるように感じたこと、光線を受けている時に少しずつ安心感が感じられるようになっていたこともありました。
私は患者さんに決して強要したり、誘導したりしないようにしています。あくまでもご自身の意思で続けているというところが欠けてしまうと乗り越えられないと思うからです。
光線療法を続けるかどうかは患者さんご自身の意思を尊重します。そして光線を徹底的にしようと決心した方に対してはその時できる最善のサポートをさせていただきます。病気に対して一緒に学び、情報を集め、私のネットワークを使って様々な角度からアドバイスできるようにしています。
薬の長期服用をしていた方、食生活が乱れていた方、運動不足や生活習慣が崩れていた方などはある程度、好転反応が出ることが予測できます。しかしあまりそれを言い過ぎてもいけないので説明し過ぎないようにしていますが、ある程度あらかじめ説明しておく必要があるとも感じています。
慢性病が発生していて、生活に支障が出ている場合、ご自宅に光線器を設置した方がよいかと聞かれれば、その方がよいと答えます。1台より3台、4台の方がより治癒効果が見込めるか?と聞かれれば、そうです。と答えます。一日にどれくらい光線を浴びていいか?と聞かれれば、毎日最低でも1時間、できればそれ以上、浴びすぎて悪いというものはありません。と答えます。
しかし浴びる量によって好転反応が出るのは事実です。そのため、好転反応が耐えられないと思うのなら少し時間を調節してください。そうすれば好転反応は楽になります。しかし好転反応が出れば出るほど、早く良くなる可能性があります。できるだけ浴びた方がいいです。と多くの場合、答えています。
好転反応に対してはマニュアルはなく、ご本人の体力や精神状態なども含めて、判断していく必要があります。しかしながら好転反応が強く出ているからと言って、決して悪いことが起きているのではなく、良くなるために体が反応しているということを信じていただきたいのです。難病や病院で治らない慢性病を光線で克服した人はみんな好転反応を乗り切った人です。私もその一人で、決して耐えられないほどの症状は出ません。体はそのことをわかって出すのです。ですから慌てず、不安にならず、心を乱すこと無く、通り過ぎるのをただ待っていればよいのです。
光線に限らず、根本療法には好転反応が必ずあります。当院で言えば整体やはり灸にも好転反応が出ることがあります。特にはり灸はよく出ます。好転反応がない療法は効いているのかどうだかわからないと言うこともできます。古くから「好転反応無くして治癒はなし」、と言われてきました。それを強く信じることも大切だと思います。
但し、治癒に絶対はありません。病院で定期的な検査が必要な場合もあります。自然療法を過信せず、検査が必要と感じた場合はすぐに病院の診断をうけるべきだと思います。病院治療と自然療法をバランス良く取り入れることが最善ではないかと思います。病院での検査が必要かどうかは患者さんご自身に判断していただいています。
好転反応は陽性反応、めんげん反応などと説明されることがあり、同じ意味です。関節の痛み、皮膚の異常(湿疹、皮がむけるなど)、発熱、腫れ、下痢、軟便、目や口の中の痛み、性器や肛門の痛み、血尿、便に老廃物が混ざるなど、あらゆるケースがこれまでにもありました。
光線療法や当院のその他の療法を継続するということは好転反応が付いてくるということをぜひご理解していただき、一定期間続けることを前提にお受けになることをお勧めします。