自律神経失調症というのはどのような状態かと言いますと、例えば、緊張が抜けない、不安が強い、すぐに緊張や不安のスイッチが入ってしまう。眠れない、食欲がない、胃腸がいつも調子悪い、冷えがあり体が硬直して動きにくい、神経痛がある、動悸がよくある、疲れやすい、すぐに横にならないと体力がもたない、人と会うのがおっくうに感じる、人混みが苦手になった、乗り物に長時間乗るのが苦手になった、集中力がなくなった、楽しいと思えるものがなくなった、今まで興味があったものが少なくなっていると感じる、何もする気がしない、常に心が重い苦しい、先のことを心配することが多い、過去をくよくよすることが多い、頻尿がひどい、便秘、軟便を繰り返す、無気力になっていると感じる
このような症状が以前より感じるようになったと思うのであれば自律神経は崩れだしている可能性があり、そしてうつ病やパニック障害、不安神経症などの病気に発展してしまうかもれません。
できるだけ早期に異変に気づき、現在生じている悪循環を変えていくことがとても大切です。例えば食事の時間が不規則、睡眠の時間が不規則、休みの日は昼まで寝ている、夜中まで起きている、運動をほとんどしない、太陽を浴びる生活をしていない、食生活が偏っている(例えばコンビニ食、インスタント食品、動物性食品、アルコール、カフェインの摂りすぎなど)、姿勢がよくないのをそのままにしている、抱えているストレスをそのままにしている、無理な労働を続けている、進路をずっと迷っている、人間関係で悩んでいるが止められない、不正に巻き込まれている、よくないと感じている習慣がやめられない、いつもイライラしている、自分の思うようにコントロールできないとストレスを感じる、世の中の悪い出来事、つらいニュースを追ってしまう、自分をいつも責めてしまう、他人のミスに寛容になれず責めてしまう、などこれがすべてではありませんが本来の自分ではない思考や行動が増えているが止められない、そして周りとのギクシャクした関係が深くなることでさらに自律神経は崩れて行ってしまうのです。
異常が生じているのは自律神経だけではありません。脳神経は疲弊し本来のつながりを欠くようになり、集中力が落ちたり、ストレスに対処する能力が落ちてしまいます。脳内神経伝達物質の分泌異常が生じて不安が抑えれなくなる、痛みを大げさに感じるようになる、神経ネットワークが崩れることで体の機能、筋肉などと脳が連携できなくなり、胃腸の調子が悪くなり、頻尿や便秘、軟便などが生じたり、汗を急にかいたり、呼吸が乱れたり、アレルギーなどが出ることもあります。これは免疫機能に影響が出て過剰な反応をすることで起きます。
免疫は低下すると風邪をひきやすい、治りにくい、感染症にかかりやすくなるなどの障害につながります。淡や咳が続いたり、微熱が続いたり、帯状疱疹が現れたり、筋肉の痛みを常に感じたり原因不明の体調不良があるとすれば根底には自律神経の深刻な崩れがあるかもしれません。
またホルモン分泌が正常から遠ざかることで不安や怒りを抑えられない、疲れやすく、眠りが浅い、寝ても疲れが取れない、老化が激しい、太りやすい、痩せやすい、めまい、耳鳴りに悩まされるなどの症状が発生する可能性があります。
自律神経の崩れはどうして起きるかと言いますとまず、自然から外れた生活スタイルを長年続けてしまうことが原因としてあげられます。夜中に起きていないといけない仕事についていた人は崩れやすいと言えます。いつも気を抜けない仕事に追われていた、また長時間の労働による疲労の蓄積、無理をしてテンションをあげなくてはいけない仕事の人は自律神経が崩れても不思議ではありません。毎日決まった時間に起きて仕事に行き、決まった時間に食べて、大体同じような生活を繰り返している人は崩れにくいと言えますので、その反対の生活をせざるを得なかった人は要注意です。
またストレスによって自律神経はおかしくなってしまいます。特に大きなショックを受けた人は脳と自律神経が激しく揺さぶられ、それ以来深刻な状態になってしまうことがあります。(それでも治りますから心配はいりません)
また小さなストレスであってもたくさん積み重なることで結果的に大きなストレスを受けたと同じ状態になり、自律神経も脳もダメージを受けてしまいます。例えば引っ越し、転校、転勤、ペットとの死別、肉親の病気や死、人間関係で悩んだり、だまされたり、長時間の通勤時間、無理で難易度の高い仕事、上司によるパワハラ、セクハラ、職場で気が抜けないなどひとつひとつは小さくても同時に抱えてしまうと自律神経と脳神経はもたなくなってしまいます。
また自意識が強く、常に自分のことを気にし過ぎてしまい他人にどう思われるか、自分はどう見えているかなど、いつも人の目を気にしてしまう人、自分に対して完璧主義で少しのミスでも許せなくて気にしてしまう人、いつまでも後悔していたり、他人に対しても同じように厳しくなってしまう人も神経をすり減らしていて自律神経が崩れやすくなります。
ネット社会になりいろんな情報が見れるようになり、私たちの神経は疲れやすくなっています。あまりにも情報が多いことで脳は処理がうまくできなくなり疲弊しているのではないでしょうか。SNSに振り回されたり、ネットで誹謗中傷を受けたり、カスタマーハラスメントで神経が病んでしまうことも増えていると思います。また病気に対しての情報がいつでも目に入ってくるようになり知らぬうちに病気の暗示がかかってしまっていることに気づくべきです。
最近はこのような病気が増えていて、このような症状になり、治らない人がいる、このような難病がある、病気で何年も苦しんでいる、病気で余命何か月・・・など知らない方がいい情報をいつの間にか見てしまい、怖いという意識を自分の中にインプットし続けることで必要以上に病気に過敏になり、死ぬのが怖い、病気が怖いという暗示から抜け出せずに、わずかな体調不良でも深刻になり、病院に行って検査しなくては、でも変な病気だったら怖い、などと神経を疲弊させ不安神経症などに発展してしまうケースがあると私は思っています。
病気を怖がらずに少々の体調不良があっても健康に自信があるから大丈夫、一晩寝れば治ると信じて疑わないという精神状態はとても大事です。マスコミは何かあれば病院へ行って検査、早期発見が一番と仰ぎますが、私はそうは思いません。もちろん病院での検査も必要だと思いますし、それによって命が助かることもあると思います。しかしそのような価値観が行き過ぎることで病気に対して過敏になり、自分で治すための知恵も出てこなくなってしまいます。まずは慌てず、何がいけなかったのか、何をすればよいのか、病院に行くのはこのタイミングにしようと冷静になることです。
これについては私自身、病気に対する思い込みで苦しんだ経験があり、それを解除することで回復した体験が元になっています。病院で言われたことが暗示になり、治らないと信じてしまった経験があるので、多くの方が私と同じような体験をしないことを願っています。
多くの場合、自律神経の交感神経を常に優位にさせる習慣から自律神経失調症になってしまいます。オンとオフの切り替えができずに、いつも臨戦態勢でいる、戦闘モードでいることが続くと交感神経を発動させるための指令が長時間続いてしまうようになります。具体的には脳の偏桃体が危険、逃げるべき、戦え、などのアラートを鳴らし続けます。寝ている時も完全にオフにならずにやんわり非常事態モードが続いてしまいます。すると自律神経は副交感神経優位になることが難しくなってしまいます。
交感神経は緊張、興奮、行動モードです。スポーツの試合や試験で本来の力を出すためには交感神経にスイッチが入らなければなりません。但し交感神経に沿うように副交感神経もパワー値が高まっていることで潜在能力が発揮できます。交感神経だけが刺激されていたら緊張して興奮して周りが冷静に見えませんし、余裕がなくなってしまいます。
副交感神経はリラックス、休息、食事、睡眠モードです。副交感神経を優位にさせることが上手な人はいつでもどこでも寝れるし、寝れば疲れが取れる、すぐ忘れるという素晴らしい幸せ状態になります。しかし副交感神経自体が脆弱になり、深いリラックスができないという人が増えています。これは抽象的な言い方になりますが自律神経が衰弱しもろい状態、低いところでどうにかバランスをとっているような状態です。
交感神経をたくさん使いすぎの非常事態モードが続くとやがて自律神経は衰弱してしまい、交感神経も副交感神経も働かなくなります。副交感神経の中でも爬虫類が危険を感じた時に動かなくなるモードにが現れると、シャットダウン状態にやがてなってしまいます。こうなってしまうと何もできなくなります。感情もなくなり、生きる気力も失われてしまいます。このような状態に陥ってしまったのは自律神経を使いすぎてすり減ってしまった果ての姿であり、家族がいかに気力を促そうとして励ましたり頑張ってもどうにもなりません。(ただし回復しますから心配いりません。自然治癒力はすごいのです)
一方でなんの心配もない環境の方、働いていない方、老後に悠々自適の方がゴロゴロとソファでテレビやネットを見ているだけでも自律神経失調症になることがあります。これは副交感神経があまりにも優位になり過ぎることで起きます。この場合特にその他の病気と合併する可能性があるので注意が必要です。
つまり自律神経は緊張しすぎても怠けすぎてもよくないということです。適度に緊張して興奮して上手に切り替えてしっかりと休む、規則正しい生活リズムを守り、昼間寝て夜中起きているということがないよう注意し、人工的な食べ物、飲み物を摂り過ぎずに、適度に運動する。楽しいと思えることを楽しみ、時には何かに挑戦して達成感を味わう。寒さ暑さも避け過ぎずに適度に自然と触れ合い、機械に囲まれた生活ではなく自然の中で過ごす。孤立せずに人と交流し、積極的に人と会う機会を作る。
なんでもわかったような気持にならずに初心になって童心になってシンプルなことを楽しむ。自分を楽しませる刺激を求めるのではなく些細なことに喜びを見つけ、今ある豊かさにきづき満足する。このようなことが自律神経を安定させ健康に保つ上で重要ではないかと思いいます。私自身、思いあがった生活をして自律神経を深刻なほど崩してしまい重度のうつ病、神経症を体験してしまいました。私の闘病生活は長かったのですが、どうにかして復活してみせると奮起し、大いに反省して生き方、価値観を変えました。いろんな人に教えをいただき、それに対して素直に受け入れることができたのはよかったと思います。
これからのブログでもっと具体的に健康を取り戻す方法を書いていきたいと思いますが、ぜひ何度も読んでみてください。答えは実はシンプルです。病気になる人は過信してしまいます。自分は大丈夫、自分はこれくらいなんともない、と。しかし実は水面下で病魔は近づいてきています。できるだけ早く気づくことによって回復への期間を短縮させることができるのです。
そして病気になってからも健康に対しての真実を見ようとしない人が多くいます。治すことができる病院や治療師を探そうとします。きっと治る薬あるはずだと探し続けますが、自律神経を整える薬はありません。あるとしても頼らない方がいいと思います。なぜなら体はどうしてこうなったのか、どうしたら治るのか、そのメッセージを教えてくれているからです。心を静かに自分の体の声を聴いてみてください。必ず答えは自分が知っているのです。ですから治し方もわかります。後は迷わずに実践していく、あきらめずに進んでいくことが大切なのです。すぐにはわからなくても健康に対して真剣に考え、自分のこれまでの何が病気にさせたのか、その原因を正直に見ようとすれば、どんどん答えは解明されていきます。人間はみんな素晴らしい潜在能力を持っていて、本気になるかどうかなのです。私のこのような記事もヒントになればと思い書いています。自分の意識が本道からずれていれば私のヒントも届かないでしょうが、なるほどそうか、とわかっていたことに確信を持てるようになっていただければと思います。参考にならなければ通り過ぎていただければと思います。
そんなに簡単な道のりではないと思います。風邪が治るのとは違います。もしかした一年かかるかもしれませんが、自分が自分の体を信じてあげれば必ず回復するのです。病院に頼ることだけを考えているうちはなかなかよくなりません。底力が湧いてこないのです。自分の生命力は無限の泉から湧き出てくる、私はその生命力に生かされている、その力に任せているから大丈夫と毎日声に出してみてください。
今は不安でどうにもならないかもしれませんが、その不安に覆われた心も必ず明るく安らいだ状態に戻ります。そのためにはまず自律神経から整えていきましょう。
今回は自律神経失調症がどのようにして起きるかを私なりに書いてみました。ご自分に当てはめてみて思い当たるところがありましたら、もう克服できるスタートラインに立っています。後はあせらずに一歩づつ階段を上がるように健康への道を進んでいくだけなのですが、そう簡単ではありません。
健康には法則があります。これは人間すべてに基本的には共通しています。健康から遠ざかってしまった原因に気づきそれをやめていく、そして足りなかったことを加えていく、そこに自分自身に対する正直さが求められます。正直に自分自身を見つめ、本当の自分に戻っていく決心が大切なのだと思います。それをやり通す覚悟、健康こそ最も大切な宝物だと、今だからわかると思います。真の健康の中には幸せも富も豊かさも実はあると思います。