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2025/2/4

自律神経と健康 マインド編

自律神経失調症、うつ病、不安神経症、パニック障害、胃腸、膀胱の過敏症の方など、すべて同じ病気ではありませんが、共通するところもたくさんあると私は思いますので、今回は自律神経が崩れ、体調不良が著しい方がどのようなマインドを持つことで健康が戻ってくるか、それについて書いてみたいと思います。

心の持ち方についてです。人間の病気は体に生じますが実はすべての病気は心が病むことで起きます。心と体は切っても切れない関係にあり、すべての病気克服のカギは心が握っています。言い過ぎに思われるかもしれませんが、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。

心が健康になれば体も健康になります。心が本当に健康であれば体は病みません。これが真実です。

心がバランスを崩すことで食生活が乱れたり、生活リズムが狂ったり、ストレスを解消できなかったり、ストレスを抱えてしまいます。中には外的な要因によって仕方なく生じてしまう病気もあります。公害を受けたり、薬害を受けたり。先天的な病もあります。ここで私が言いたいのは後天的に生じた慢性病のことです。どんなに健康に気を使って心が豊かな人でも風邪を家族から移されたりはどうしようもありません。しかし心が健康であればすぐに治るのも事実だと思います。

自分のマインドを顧みないで健康を求めても本質から外れてしまうことがあります。食生活などもなかなか人の意見を聞こうとせず、自分は大丈夫といつまでも間違った習慣を続けてしまうことがあります。私の身内でもコーヒーばかり飲み、水を嫌います。私は水が足りていないことで病気が現れている可能性について話しますが、聞いてくれません。本当に心の健康を失うと生活のバランスを崩すのです。運動もしようとせず、テレビばかり見ていれば健康から遠ざかると私は思います。

反対に心がまず健康に向かえば、健康的な習慣の必要性に気づき、ウォーキングを始めたり、食生活を考えたりすると思います。

問題は心の健康とは何か、それがわかりにくいということです。

私は自分の心の中に不平不満が見当たらない、という状態ではないかと思います。

不平不満は必ず生活を見出し、ストレスを慢性的に抱えてしまう方向に向かいます。人間関係もうまくいかずに、仕事でも本領発揮が難しくなります。そのうち体がおかしくなってきます。

私たちは不平不満の中毒になっていることになかなか気づけません。

例えば、生活が苦しく仕事でも正当な評価を得ているとは思えない、誰かに自分の報酬を搾取されていると感じている人は、毎日不平不満から一日が始まっているのではないでしょうか。

また自信過剰で思い上がり気味の人は自分への評価が低いことでいつも不満を感じやすく、少々のことでは満足できない贅沢な心になってしまっていないでしょうか。

私たちはこのように不平不満が当たり前のように自分の心を覆い隠していることに気づく必要があるのではないでしょうか。

現在が恵まれた状況でなく、自分が得られるべきものを誰かに奪われていると感じている人は自分の心に「うつ」が入り込んでいるのに気づかなくてはいけません。

自分を大きく見せよう、自分はもっと評価されるべきだといつも不満を感じている人は神経が過敏になっているかもしれません。

完璧主義で少しのミスも寛容になれない、自分に対しても他人に対しても寛容になれず、いつも自分をばかなやつだと責めている、部下や配偶者を無能だとこき下ろしている、このような状態も決して健康とは言えず、慢性痛や慢性疾患が忍び寄っているかもしれません。

不平不満は慢性的に抱え込むと雪だるま式に膨らんできます。何が起きても満足することはありません。何かが達成されても、次の不満がやってきます。何かを得ても、まだ足りないと心が貪ってくるのです。

私も実は心を病んでいました。私は完璧主義でミスに厳しく、そして欲に甘く、生活が乱れました。

そのようなところからお酒の量が増え、ストレスが解消できずに体を壊しました。

私はほめられるような人間ではありませんでした。昔の私を知っている人ははめを外して遊ぶ人間であることを知っています。

こんな私でも病気を境に生き方を変えました。

実は不平不満はいつまでたっても満足して収まることはありません。他人を敵認定して、有罪判決をして自分の心に攻撃的な思いをためこんだり、反対に自己嫌悪になって落ち込んだり、あらゆることに幸せを感じられない心になってしまいます。そのためその心を直視しないように回避するため欲のとりこになり、生活が乱れ、病気を引き起こすのです。

いつでもこの心の病から抜け出すことはできるのです。

いま、現在がどうであれ、価値判断することをやめてみる。そこから新しい価値観が気づきとしてやってきます。今現在がどんな状態であれ、今ある豊かさに気づく。ほんの些細な幸せ、恵みに感謝する。このような心が本当の自分であって健康な心だと思います。

何がなくても、何があっても、そこに豊かさを感じられる。誰かがそこにいてくれる幸せ、それは奇跡ではないでしょうか。それを不平不満で覆ってはいけません。失って初めてその尊さに気づけるのです。

こうである必要はない、私はいつもこの言葉をくり返し、自分の心が貪るように何かを欲し、達成されない不満足で覆われないよう、正気を保つように心がけました。

すぐに不平不満は出てきますが、なんども気づくことでその沼から抜け出ることを選択しました。

本当の幸せは何かがなくては達成できないのではなく、今ある幸せに気づくことだとだんだんわかっていきました。

家族に不満があるのなら、その人をコントロールしようとして、こうならないとだめだという縛りを解放してみてください。他人は絶対にコントロールできないのです。それよりも何もせずにただ見守る、一緒に今ある豊かさを感じてあげる、そのようなことをしていると自然に変わってくるのです。

うちにいらっしゃる患者さんも家族のことで悩んでおられる方が多くいます。そんな時はコントロールしようとせずに、こうである必要はない、私はゆるすことを学んでいる、このような言葉をお教えします。このような言葉を思いだし、周りをコントロールしようとすることをやめると、まず自分が変わります。執着が薄まってくるのです。この執着がものごとを混乱させていたのです。ご家族はどんどん優しくなっていくとおっしゃる方が何人もいます。

不平不満に気づいたらいつでも手放すことができるということを知りましょう。自分の選択しだいなのです。環境や相手が変わることが条件になってしまうとこの沼から抜け出られません。自分の中から不平不満が無くなっていくと、不思議なことにどんどん幸せがやってくるのです。

家族が優しくなった、職場がぎすぎすしなくなった、上司が自分をちゃんと見ていてくれていたのがわかった、自分の仕事の質も上がった、友達が増えた、昔の友達と仲直りができた、気が付けばお腹の調子がいい、よく眠れる、最近きれいになったと言われる、若返った気がする、新しい趣味が増えた、人生がよいものに思えるようになった、病気が怖くなくなった、いつも前向きで明るいと思われるようになった、このようなことが自然に増えてきます。

自分の心の中に一切の敵がいないということがどんなに素晴らしいことか、あなたは忘れているのです。大事に敵対心を抱え込むことの愚かさ、自分の健康が失われているかもしれないのに、いつまでもあれがゆるせない、あれは受け入れられない、と苦しんでいることに気づくべきなのです。

ネットに批判を書き込むことで本当に幸せが近づいてくるのでしょうか。批判したくなる人はいると思いますが、投稿する前に本当にやるべきか、もう一度考えてみましょう。やめるという選択をすると少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。

確かにひどいことをする人はいます。思いがけない災難に会うこともあります。

しかし私たちはそれに対して報復する選択をしないことにしましょう。報復の代わりにゆるしを選択しましょう。私たちがゆるしを選択すると自分に素晴らしいことが起きます。「うつ」からの解放です。慢性痛からの解放です。

ゆるすということは条件付きでするのではなく、ただなかったことにするだけです。

それでいいのです。

例えば自分の過ちがいつまでも忘れられなくて、自分は幸せになってはいけない、自分は罰があたると思い込んでいたとします。

どんなに悪いことをしてしまったとしても、それは今の自分ではありません。今の自分が同じ過ちはしないということに確信があるのなら、自分をゆるす選択をしましょう。

自分のしたことを棚に上げて、忘れていいのです。都合よくそんなことはできない、いい人ほどそう思われるかもしれません。しかし自分をゆるしてあげてください。

それは過去です。もう終わったことです。そして本当にゆるすことができるのは自分しかいません。

過去はない、これでいいのです。その分、他人の過ちもゆるすのです。自分も他人もすべて過去はない、過去をゆるさないという価値観は後悔と報復、復讐、自己処罰など、暗黒への入り口にしかなりません。

その分、現在をしっかりと生きるのです。過去との決別をしっかりして現在をまったく新しいものとして生きる、すべてを肯定して、ゆるされた自分として生きる。

この世に罪人など一人もいない、これが心からのゆるしだと思います。

この選択をすると人に優しくなります。今見ている世界がとても明るく希望に満ちたものに見えてきます。人が怖くなくなってきます。そして不満がなくなっていきます。

私は病気になってからこのようなことを教わり、少しづつですが実践してきました。本当に自分が変わってきます。こんな私でも変われるんだと有難く思います。もちろん私は肉体的にも健康でどこも悪くありませんし、健康に自信があります。私自身も受容、そしてゆるすことを教わり人生が変わりました。これは本当に確かなものです。私だけでなく多くの方が病気体質から抜け出し、慢性痛からうつ状態から解放されていきましたので間違いありません。

多くの方が病気によって人生を苦しいものにしてしまいます。なんのために生きているのか、生まれてきたのか、と嘆きたくなる人もいると思います。身体を健康にするには深い意味で心の健康が不可欠です。

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